Elegant Gentle RiderElegant Gentle RiderMISTER CLEAN — NOTES

YouTube Mister Clean の動画を、出典つきで深掘りするノートです

電池もセンサーも要らない──hit-airのエアバッグは20〜35kgで開く

39万回見ていただいた動画の補足です。着るエアバッグの作動は、電子制御ではありません。ワイヤーが一定の力で引かれると、バネが針を突き、ボンベに穴が開く。その機械式の仕組みと、唯一の弱点を公式資料から整理します。

「バイクにもエアバッグがある」

車のように、センサーが衝撃を検知して電気で開く——そう想像された方が多いのではないでしょうか。動画では、この装備を扱いました。

補足したいのは、その作動の仕組みです。

電池もセンサーも使っていません。 順番に見ていきましょう。

バイクと体をワイヤーでつなぐ

hit-airの公式説明を引用します。

ジャケット側のコネクター(メス部)とバイクにセットした伸縮ワイヤー(オス部)を接合して使用します

乗る前に、自分とバイクをワイヤーでつなぎます。

そして、こうなります。

通常約20kg~35kg程度で伸縮ワイヤーをひっぱる力によりキーボールが抜けて

一定の距離がはなれた瞬間に作動し、炭酸ガスを気室内に送り込みます

転倒して体がバイクから離れると、ワイヤーが引っ張られて栓が抜ける。 それだけです。

バネが針を突く

ガスが出る仕組みも、機械そのものです。

キーボックスからキーボールが抜けると、圧縮バネが針と連動し、カートリッジボンベの封板に穴を開けて、ボンベ内のガスを瞬時に各気室に送り込みます

バネが針を押し出し、ボンベの封を破る。

電子部品は関与していません。電池切れも、センサーの誤作動も、ソフトウェアの不具合も起こりようがない。

機械式であることの意味

バイクは、雨に濡れ、真夏の直射日光にさらされ、常に振動しています。 電子機器にとっては、かなり過酷な環境です。

そこで確実に動くことを最優先すると、機械式は非常に理にかなった選択になります。 何年も使わず、たった一度だけ、確実に動いてほしい装備です。

20〜35kgという数字の意味

作動に必要な力が約20〜35kgとされています。この数字が、この装備の性格を決めています。

降りるときにうっかりワイヤーを外し忘れて歩き出せば、当然作動します。 これは製品の欠陥ではなく、そういう仕組みです。

逆にいえば、その程度の力で確実に抜けるということでもあります。転倒時に体が投げ出されれば、20〜35kgは容易に超えます。

唯一にして最大の弱点

ここが、いちばんお伝えしたい部分です。

一度作動(使用)したカートリッジボンベは使用できません

一回使ったら、ボンベを交換しないと次は開きません。

そして、これが意味することは重いものです。

予備のボンベを積んでいるかどうかで、その後の安全が変わります。

シート下やタンクバッグに1本入れておくだけです。開いた場所で交換すれば、その日のうちに機能が戻ります。

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hit-air 交換用カートリッジボンベ

容量(30cc / 50cc / 60cc など)が製品ごとに決まっています。ご自身のベストの指定容量を、取扱説明書か本体の表示で必ず確認してから選んでください。容量が違うと正しく作動しません。

価格・在庫・適合は変わります。購入前に販売ページでご確認ください。

保護される場所

公式の記述では、腹部・胸部にあるカートリッジボンベおよびキーボックスの背面部分に保護が施されているとされています。

一般に、この種の製品が守る範囲として挙げられるのは首・胸・背中・腰です。

プロテクターとの違いは、ここにあります。

特には、通常のプロテクターではほぼ守れない部位です。転倒時に首が過度に曲がることを、膨らんだ気室が物理的に妨げる。 ここがエアバッグ特有の役割だといえます。

どちらが優れているかではなく、守る仕組みが違うということになります。

買う前に確認しておくこと

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hit-air エアバッグベスト

サイズとモデル(MLV2-C / RS-1 など)で品番が分かれます。プロテクターと違い、体との密着具合が作動後の効き方に関わります。可能であれば実店舗で試着してからの購入をおすすめします。

価格・在庫・適合は変わります。購入前に販売ページでご確認ください。

この記事の立ち位置

動画は60秒の尺の都合で、仕組みの意外さに絞って構成しています。 ここでは、公式の記述から確認できた範囲を補足しています。 製品ごとに仕様・作動荷重・保護範囲は異なります。購入前に、必ず該当製品の説明をご確認ください。

出典

引用元

  • hit-air(無限電光株式会社)公式 製品マニュアル「機能と構造」(ジャケット側のコネクターとバイクにセットした伸縮ワイヤーを接合して使用通常約20kg〜35kg程度で伸縮ワイヤーをひっぱる力によりキーボールが抜ける一定の距離がはなれた瞬間に作動し、炭酸ガスを気室内に送り込む圧縮バネが針と連動し、カートリッジボンベの封板に穴を開けて、ボンベ内のガスを瞬時に各気室に送り込む/最大限に膨らむまでにも衝撃を緩和する効果/腹部・胸部にあるカートリッジボンベおよびキーボックスの背面部分に保護/一度作動したカートリッジボンベは使用できません):hit-air.com

確認できていないこと

  • 展開までの秒数。上記の公式マニュアルには「瞬時に」とあるのみで、具体的な秒数の記載はありません
  • 保護部位として挙げた「首・胸・背中・腰」は、この種の製品について一般に説明される範囲です。製品ごとに異なります
  • 交換用ボンベの価格。「数千円程度」は流通している情報で、公式の価格表では確認していません

本記事のチェックポイント

  • 作動は機械式。電池もセンサーも使いません
  • バイクと体をワイヤーでつなぎ、約20〜35kgで引かれると栓が抜けます
  • 圧縮バネが針を押し、ボンベの封を破る。それだけの構造です
  • 一度使ったボンベは再使用できません。 予備の携行を強くおすすめします
  • プロテクターは衝撃を分散し、エアバッグは体の周りに空間を作る。役割が違います
  • は、通常のプロテクターではほぼ守れない部位です

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