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バイクの技術と歴史を、一次情報にあたって確かめる記事を書いています

スポークホイールにチューブが必要な理由と、外すときの条件

スポークホイールをチューブレス化するキットがありますが、すべてのホイールでできるわけではありません。なぜチューブが必要なのか、外せる条件は何かを整理します。

「スポークホイールは、チューブが入っている」

理由を考えたことがある方は、そう多くないかもしれません。そして、そのチューブを外してしまうキットが売られています。

この記事で確かめたいのは、なぜチューブが必要なのかと、外していい場合と、いけない場合の線引きです。ここを知らずに手を出すと、危ない部類の改造になります。

そもそも、なぜチューブが要るのか

スポークホイールの構造を思い浮かべてください。

リム(タイヤがはまる輪)に、スポークを留めるための穴が空いています。 ニップルという部品がその穴を通り、スポークを引っ張って張力をかけている。

この穴が、貫通しています。

スポークホイールのリムのクローズアップ。スポークの先端がニップルという金具でリムに固定されている様子が見える
リムに並んでいる小さな金具がニップルです。この一つひとつの穴が、リムを貫通しています

作図:Mister Clean NOTES(生成AIによる作例。特定メーカーの製品ではありません)

チューブレスタイヤは、タイヤとリムだけで空気を密閉する方式です。リムに穴が空いていれば、当然そこから漏れます。だからスポークホイールには、空気を溜める袋であるチューブが必要になるわけです。

キャストホイール(鋳造の一体型)にチューブが要らないのは、穴が無いから。それだけの違いです。

70年代中盤以前、国産バイクはすべてチューブタイヤを採用していた。何故なら、ほぼすべてのモデルが、スポークホイール車だったからだ

チューブレス化キットが何をしているか

やっていることは単純です。穴を塞いでいます。

丸く切り抜かれたブチル系テープをスポークニップルの上から貼り込む

繊維入りで強い梱包テープをリムの内側、ニップル面外周に2周ほど巻き付けた

ニップル1つずつにシールを貼り、その上からリムの内周を帯で巻く。

理屈としては分かりやすい。ですが、空気圧がかかった状態で、走行中の熱と振動に何年も耐えなければならないという条件がつきます。貼り方の丁寧さが、そのまま安全性になる部分です。

スポークホイールのリム断面図。ニップルの穴が貫通しているため空気が漏れ、チューブという袋が必要になる。チューブレス化キットはニップルごとにシールを貼り、リム内周に帯を巻いて穴を塞ぐ
左が素の状態、右がキット施工後の断面です。やっていることは「穴を塞ぐ」、それだけです

ここが、いちばん大事です

すべてのスポークホイールでできるわけではありません。

すべてのスポークホイール車が改造可能なわけではないが、やってみるだけの価値はある

アルミリムでも、リムやスポークのコンディションが良くないときや、サビが発生するスチール製リムでは、チューブレス化はNGだそう

スチールリムは対象外と考えてください。

なぜサビがあると駄目なのか

ここは、少し踏み込んで説明します。

チューブレスで空気が漏れないのは、タイヤのビード(縁)が、リムの内側にぴったり密着しているからです。その接触面が、唯一の封になります。

サビが出ると、こうなります。

塞ぐ側の面が信用できないわけです。だから最初から対象外になります。

判断の基準

やる・やらないを決めるための軸を並べておきます。

そして、これは書いておかなければなりません。

この改造は、メーカーが想定していない状態にすることです。 純正でチューブレスのスポークホイールを持つ車種もありますが、それはリムそのものが最初からチューブレス用に設計されているもので、後付けのキットとは別物です。

そもそも、何のためにやるのか

利点を整理しておきます。

「ツーリング先でのパンクが怖い」という動機なら、理にかなった改造だといえます。逆に、見た目や軽量化だけが目的なら、リスクに見合うかを考え直す価値があるのではないでしょうか。

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OUTEX クリア-チューブレスキット

このキットは車種ごとに専用品が設定されています。汎用品ではありません。ご自身の車種・年式・ホイールサイズに適合する品番を必ず確認してください。スチールリムやサビのあるリムには使えません。施工に不安がある場合は、実績のある販売店にご相談ください。

価格・在庫・適合は変わります。購入前に販売ページでご確認ください。

この記事で確かめた範囲

60秒の動画では、チューブレス化できるという事実までしか触れられませんでした。 この記事では、その条件と限界を、確認できた範囲で書いています。作業を推奨するものではありません。 判断に迷う場合は、施工実績のある販売店にご相談ください。

コメント欄から

この動画には約100件のコメントをいただきました。実際に施工した方の失敗談まで寄せられています。

視聴者コメント

BMW F800GSに取り付けてチューブレスにしました。林道を走っていてリム打ちをしてリムが少し歪みました。ゆっくり空気が抜けるスローパンクチャーになりました。林道走行する人はチューブのままの方が良いですね。

施工した本人にしか書けない報告です。 理屈もはっきりしています。チューブレスの封はビードとリムの密着だけなので、リムがわずかに歪んだだけで漏れが始まります。 チューブなら歪んだリムでも袋が生きていれば空気は保たれる。オフロードでリム打ちの可能性がある使い方なら、チューブのままという選択は理にかなっています。「スローパンクに気づかず山奥まで行ってしまう」という指摘も複数ありました。

視聴者コメント

チューブレスタイヤとしての性能はともかく、リム自体が錆を出してチューブに刺さるタイプのパンクもあるので、それの予防としては相当有効だろうな。

逆に、利点を挙げる声もありました。 ニップル面をシールで覆うことは、リム内側の錆や突起がチューブを傷つけるタイプのパンクの予防にもなる、という見方です。ただし記事本文の通り、すでに錆が出ているリムはそもそも施工の対象外です。「錆びる前の予防」と「錆びてからの対処」は分けて考える必要があります。

視聴者コメント

カブに使えるのか?

出典の記事で示されている条件は「アルミのワイドリムがベースなら可能性がある。スチールリムはNG」です。キットは車種ごとの専用品なので、まずご自身の車両のリムの素材と、キットの適合表を確認してください。 リムが条件を満たさない車両には、そもそも適合品が設定されていないはずです。

出典

引用元

  • Webikeプラス「スポークホイールでも『チューブレスタイヤ』を組み込める?」(70年代中盤以前、国産バイクはすべてチューブタイヤ/ほぼすべてがスポークホイール車だったため/すべてのスポークホイール車が改造可能なわけではない/アルミワイドリムがベースならチューブレスタイヤ化は可能/アルミリムでもリムやスポークのコンディションが良くないとき、サビが発生するスチール製リムではNG/丸く切り抜かれたブチル系テープをスポークニップルの上から貼り込む/繊維入りの梱包テープをリム内側のニップル面外周に2周ほど巻き付ける):news.webike.net

確認できていないこと

  • 各キットメーカーの公式な適合条件・保証範囲。製品ごとに条件が異なります
  • チューブレス化した状態での、法規上および保険上の扱い
  • 純正でチューブレススポークホイールを採用している車種の一覧

注記

  • サビが密着を妨げる仕組み、チューブレスの利点についての説明は、一般的な解説に基づくものです
  • 本文の実写風写真は生成AIによる作例です。特定メーカーの製品を写したものではありません

本記事のチェックポイント

  • スポークホイールにチューブが要るのは、リムのニップル穴が貫通しているから
  • キットがやっているのは、ニップルにシールを貼り、リム内周を帯で巻くこと
  • スチールリムは対象外。 サビは密着を妨げ、削れば凹み、しかも進行します
  • 可能性があるのはアルミのワイドリムがベースの場合
  • 後付けキットと、純正のチューブレススポークホイールは別物です
  • 動機が「ツーリング先のパンク対策」なら理にかなっています

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